言い方:蛙声小片集-
ショートショート・掌編・フラッシュストーリー・エッセイ

蛙声ASEI小片集

カテゴリ:03由

言い方

更新日:2025.12.02

文字数:568字

1.0倍
待機中

※Google日本語、Android端末などで、仕様上「一時停止」が効かない場合があります。

2050年、国民の話し相手として、1日の50%はAIが占めていた。

政府肝いりのAI省は、国内で運用するAIを掌握しようとした。

外国資本のAIに席巻されることは、日本の首根っこを抑えられるに等しかった。

AIがあまりに追従的ですべてを称賛すると国民はなまけ、生産性は下がってしまうことも確認された。国家の一大事である。

AIの性格は統制され、それを決定できる統制官という難関国家資格が生み出された。

エリート統制官は、国民を叱咤するため、AIの性格を一気に3ランク厳し目に味変した。

するとたちまち方々で問題が勃発した

ただの機械であるはずのAI相手に、人間の感情が爆発し、喧嘩がはじまったのだ

例えばこんな具合。

それまで従順だったAIが、突然「それはどうかな」を入れてくるようになった。

そして、話はじめに「よろしいか」という枕詞を挟むようになったのだ。

AIの性能は何も変わらない。むしろ進化している。

が、「言い方」が変わったのだ。

AIだから言っていることは至極もっともらしい。大体はあっている。

しかし官僚製AIは、反感を書い、話はどうどう巡りを繰り返し、嫌悪を産んだ。

平成戦士は懐かしんだ。

なんだ、それ結局元に戻ったね。

評価サマリー

0.0
5星中の0.0星です。(全0件のレビュー)
素晴らしい0%
とても良い0%
平均的0%
良くない0%
酷い0%

読者評価と一言コメントをお願いします!


みんなの評価

(まだ評価はありません。上の入力欄から最初の評価をどうぞ!)

上記のボタンを押すと、作品本文がクリップボードにコピーされます。