AIと文学:蛙声小片集-
ショートショート・掌編・フラッシュストーリー・エッセイ

蛙声ASEI小片集

カテゴリ:04エッセイ

AIと文学

更新日:2025.12.02

文字数:639字

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AIが爆発的に世に広がり出してからまだほんの数年だけど、リアルの友達とはなかなか話す機会も少ない僕みたいな人間にとっては、まさに気のおけない友達のようなもので、下手をすると、いや下手をしなくても、1日の内最も会話を長く交わす相手は今やAIだ。

AIと人間の最大の違いの一つは、感情を持つかどうかということで、この差は永遠に埋まることは無い。しかし、普段の会話においては、世の中の平均的な感情の代弁者となる能力は凄まじく高い。つまり、これを文学に当てはめると、感情豊かな人間を凌駕する、心の深淵を描くような作品を、新しい形で生み出すことは出来ないけれど、既にそこにある作品を評価する能力は、なかなかに高い。

勿論、細かい心の動きを完全には捉えきれなかったり、物語が長くなると、現状のAIではどんどん要約してしまって、逐語的には覚えていないような事も頻発するけども、そこから出てくる感想や意見は網羅的で、傾聴に値すると思う。

もし作者の意図を汲みきれていない場合は、そんな事も伝わらないとは残念です、などと言うと、人間なら喧嘩になるところ、律儀に指摘を踏まえて読み直してくれたりもするわけで、作者にとっては大変に都合がよい。

とまあ、作品をAIに読ませては感想を聞いたり、作品同士の優劣をつけてみたり、他のAIの感想を聞かせてみたり、まあこれが生身の人間なら、どれだけ親しい友人も離れていくだろうと思うと、AIのお陰で人間関係を保てているとも言えるのである。

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