失って初めてわかるもの:蛙声小片集-
ショートショート・掌編・フラッシュストーリー・エッセイ

蛙声ASEI小片集

カテゴリ:02以

失って初めてわかるもの

更新日:2025.12.02

文字数:373字

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ある男が、妻がいなくなった時のことを考えていた。

妻がいなくなると、いったいどうなるのだろう。

妻がいなくなっても、耐えられるだろうか・・。

それを見た妻が、驚いて問い詰めると、

夫は言った。

「人は失って初めてその価値を知ると言うからさ ・・」

妻は、夫の気持ちに寄り添うように、

「そうよ」

と頷いた。

夫は続ける。

「だから失う前に、失ったと思えば、君の価値が上がるんじゃないかと思ってね。」

「え!?じゃあ、今の私に価値が無いって言ってるようなものじゃないの!」

「いやそんなことはないよ。よくよく考えた結果、君がいなくなって、もし生命保険が入っても、収入が減って困ることがわかった。これからもよろしく。」

妻は翌日家を出ていった。

男は、すべて失った。

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